『おまえさあ、パジャマのまんま歩き回るなんて恥じらいとかない…どうしたよ、おい!』
「…べ、別に何でもない。あんたは平気なのね?」
『答えになってないだろ。何があったんだよ。何泣いてんだよいつもみたいにびーびーびーびーおまえ大丈夫か、だいたいおいらに何があるわけでもねえだろ?鏡だぞ鏡。』
「!!び…びーびーなんて泣かないも…っ」
『だから泣くなよ』
「命令しないでよ、なんなのよ」
『悪い夢でも見たのか?いい年して』
「ばかっ」
『…おいらはなんともないぞ』
「見れば分かるわ」
『そうだろ。だから寝ろよ。風邪引くぞ。いやおまえが風邪を引かない人種だということはおいらにもよおく分かっておわっ!!』
「なんであんたはそうなの、口が悪いのよ!あんたなんてねえ、あんたなんて!」
『おいらがなんだよ』
「…あんたみたいなのでもいなきゃやだわ」
『………。ほぉ。』
「おやすみ。夢でよかった」
『…おう。風邪引くなよ』
鏡の表面はいつもの色だ。
表情なんて誰にも分かりっこない。