遠足帰りに行き会った。
来年から授業配分の関係で遠足がなくなるらしく、一年生でこんな行事を経験できるのは私達が最後らしい。
家どころかクラスも現在三つ隣で、そうそう中学で会話を交わすこともなかったので久しぶりだった。
本当は、一緒に帰るのもなんとなく恥ずかしいような気がしたけれど、まあ仕方ないし避ける理由もないので連れだって帰る。
「志野」
「なあに」
「水筒の中身残ってる?」
「氷しか残ってないよ」
持ち上げて言うと、竹河君は長袖ジャージの腕をこちらに伸ばして水筒を受け取った。
そしてがらがらと振った。
「これ、飲んでいいかな」
「どうぞ」
「どうもね」
蓋のコップに半溶けの氷を開けて、一気にあおる。
伸びだした背をちらりと見上げて、私は肩を竦めた。
道端で飲むな。
運動靴の紐が足の下で小さく揺れる。
運動着で帰るというのは、普段部活でやっていることのはずなのに、こういうときはいつもと少し違うように思う。
小学生でもないのに、なんだか楽しかった。
しんさんとしの
(019 :12歳)
(019 :12歳)