「君が好きだ!」
再放送のアニメから聞こえる臆面もない少年の台詞を、聞いてから、幼馴染は私を見た。
私は食べていたポッキーを口の中で折った。
辰さんがにやにやと笑う。
……嫌な予感がする。
「ポッキー、食べない?」
「大好きだよ志野」
「あそう、食べないの」
手が伸びる前に箱をさっと引く。
「けちだなあ」
「けちだから」
「好きだよ」
「ありがとう嬉しいわ」
私は、ポッキーの最後の袋を開けた。
手元に抱えながら、行儀が悪いと知っていて空いた片手で麦茶で喉を潤した。
しんさんとしの
(022 :「君が好きだ」)
(022 :「君が好きだ」)